アフターピルは「飲めば必ず大丈夫」という薬ではありません。効果には「何時間以内に飲むか」という時間制限があり、その時間によって避妊できる確率が大きく変わります。この記事では、種類別の時間制限と、時間によって変わる効果の差を整理します。
結論:薬の種類で時間制限が違う
日本で処方されるアフターピルには主に2種類あります。それぞれの時間制限は以下のとおりです。
どちらの薬も、期限内であれば早く飲むほど避妊率が高くなります。「72時間以内なら72時間ギリギリでもOK」ではなく、「1分でも早く飲む」ことが正解です。
自由診療(自費)について:アフターピルは保険が適用されません。費用はすべて自己負担となります。
時間別の効果の差(ノルレボ)
ノルレボは日本で最も広く処方されているアフターピルです。
| 服用タイミング | 避妊率の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 24時間以内 | 約95% | 最も高い効果 |
| 24〜48時間 | 約85% | 効果がやや低下 |
| 48〜72時間 | 約58% | 大幅に低下 |
| 72時間超 | 効果なし | 使用不可 |
48時間を超えると、24時間以内に比べて避妊率が約40%近く下がります。「まだ48時間ある」と考えず、気づいたらすぐに動くことが大切です。
時間別の効果の差(エラ)
エラはノルレボより長い120時間まで使用できます。特に72時間を過ぎてしまった場合に選択肢となります。
| 服用タイミング | 避妊率の目安 |
|---|---|
| 24時間以内 | 約98% |
| 24〜48時間 | 約95% |
| 48〜72時間 | 約85% |
| 72〜120時間 | 約75〜80% |
| 120時間超 | 効果なし |
エラはノルレボより時間の余裕がありますが、やはり早く飲むほど効果が高くなります。
ノルレボとエラのどちらを選ぶか
| 状況 | 向いている薬 |
|---|---|
| 性行為から24時間以内 | どちらでも可(費用・入手しやすさで選ぶ) |
| 24〜72時間の場合 | どちらでも可(エラは費用が高め) |
| 72〜120時間の場合 | エラのみ使用可 |
| 体重が70kg以上 | 医師に相談のうえ判断 |
| 授乳中 | ノルレボの方が制限が少ない |
「どちらが安いか」よりも「今の状況でどちらが使えるか」を優先して判断してください。必ず医師に経過時間と体の状態を伝えて処方を受けましょう。
「何時間経過しているか」の確認方法
性行為があった時間から、今の時間を引いた時間が「経過時間」です。
例
- 性行為が土曜日の午後11時
- 今が日曜日の午後1時
- 経過時間:14時間
スマートフォンの計算機やカレンダーで確認してください。感覚で「まだ大丈夫だろう」と判断しないことが重要です。
入手にかかる時間も含めて計算する
アフターピルは「服用してから72時間以内」ではなく、「性行為から72時間以内に服用」が正しい期限です。薬を手に入れるまでの時間も含めて逆算する必要があります。
| 入手方法 | 入手までの目安 |
|---|---|
| 婦人科・産婦人科(対面) | 受診〜入手:数時間〜半日 |
| オンライン診療(当日配送) | 診察〜到着:最短2〜8時間程度 |
| オンライン診療(翌日配送) | 翌日以降 |
「今から手配して72時間に間に合うか」を最初に確認してから動いてください。
72時間を過ぎてしまったら
ノルレボの72時間を過ぎてしまっても、120時間以内であればエラという選択肢があります。
120時間も過ぎてしまった場合は、アフターピルによる避妊は難しい状況です。次の生理が3週間以上来ない場合は妊娠検査薬を使用し、陽性の場合はすぐに産婦人科を受診してください。
まとめ
| 確認事項 | 内容 |
|---|---|
| ノルレボの期限 | 性行為から72時間以内 |
| エラの期限 | 性行為から120時間以内 |
| 最も効果が高いタイミング | どちらも24時間以内 |
| 72時間を過ぎた場合 | エラに切り替えを検討 |
| 120時間を過ぎた場合 | アフターピルは無効 |
時間が経てば経つほど選択肢が狭まります。「間に合うかどうか」を判断する前に、まずすぐに医師に相談することが最優先です。
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の治療効果を保証するものではありません。治療の選択は必ず医師にご相談ください。
